レジー・スミス、ロイ・ホワイトをハワイ名球会イベントに呼ぼう|MLB NPB

【2009年1月15日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

マスコミが、NPBの記録とMLBの記録を足してごちゃごちゃ言いだしたのは、「金やん友の会」こと名球会が、MLBの記録も足して2000本安打、200勝、200セーブに達した選手も会員にし始めたからじゃないかと思う。

日本のマスコミは、イチローがあと3本で張本のNPB最多安打記録を抜くと喧伝しているが、これ、恥ずかしくて仕方がない。試合数も違うし、延長戦等のルールも違う、何より実力差が今もはっきりあるのに、その記録をごっちゃにする。MLBの人々から見れば笑止だろう。

韓国のマスコミは、李スンヨプが2003年に打った56本塁打を王貞治らの55本を抜く「アジア記録」だとしているが、日本にしたらそれこそ笑止の筈だ。でも、日韓プロ野球の差と、MLB、NPBの実力差は同じようなものだと思う。

イチローのMLBの記録とNPBの記録を足すのは、「レベルが上のリーグの記録を足すのだからいいじゃないか」という声もあるだろうが、それは日本人の勝手な理屈だ。それに、イチローがあと1000本ほどヒットを打ったら日本のマスコミは次は、ピート・ローズの4256本に迫った、と騒ぐんじゃないか。なれなれしく人の家に上がり込んで、だんだん増長していくようで、それが恥ずかしいのだ。

昔、王貞治がハンク・アーロンの本塁打記録を抜いたときも、日本のマスコミは騒いだが、それはあくまでドメスティックな事件だったし、「参考記録だが」という但し書きを常にしていたと思う。誰も本気ではなかったのだ。

でも、今の日本マスコミは、MLBが認めてもいない記録騒動を、アメリカでやらかそうとしている。

MLBが敬服に値すると思うのは、記録に対して真摯なことだ。偉大な記録を残した選手には、人気の有無とは別に敬意を払っている。近年、かつての二グロリーグの記録を参考記録ながらも、MLBの記録に追加する動きがあるし、今は消滅した第三のメジャーリーグだったフェデラルリーグの記録も加えられている。これは、ニグロリーガーの実力をメジャーと同等だと認めたからだし、たった1年足らずとは言え、フェデラルリーグもMLBだとみなしたからだ。いい加減な記録まがいを捏造してマッチポンプ式で騒ぐ日本のスポーツマスコミとは意識レベルが違うと思うのだ。

名球会でMLBの記録も「あり」にするのなら、日米通算で2154本を打ったレジー・スミスや、2151本のロイ・ホワイト、2055本のウォーレン・クロマティもハワイのイベントに呼んで、ゴルフ場で金やんのスイングに「ナイス・ショット!」と声を掛けさせなければならない。

記録というのは、公正公平でなければ意味がない。恣意的にあとから変えて、てんとして恥じないのは、ジャーナリストとして失格だと思うのだ。

 

■後日談:金やんが名球会を追われたとか、不明朗な運営が問題視されているとか、「名球会」をめぐるうわさが喧しい。何か別の、ちゃんとした権威づけのできる組織がいるのではないか。また、野球殿堂との関係も調整すべきかと思う。

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