LADの黒田博樹とNYMの高橋尚成の先発同士の投げ合い。日本人投手同士の対戦は8度目だそうだ。どちらの持ち味も良く出て、見ごたえのある投げ合いだった。

黒田は小さなフォームから、とにかく落ちついて低めにコントロールされた球を投げる。シンカー、スプリッター、スライダー。140km/h代の小さく変化するボールは、ゴロを量産する。この投手は三振も比較的多いが、あくまで打たせて取るのが身上。内野はいつも大忙しになる。
高橋尚は、小さな体をアグレッシブに動かして攻める。決して速くはないが、ずばっと内角を突く球で勝負する。最近やや球威が落ちており、一発を喰らうことが多いが、立ち上がりからケンプに2Bを打たれて失点した。その前のイーシアにもいい当たりを打たれており、大丈夫かなと思わせた(ただ、ケンプの当たりはイチローなら取っていただろう)。
黒田は球質が重いのだろう。打球があまり飛ばない。だから甘いところへ行っても大きな破たんがない。また、ストライク先行だから常に投手優位のカウントで勝負ができる。理想的な先発投手だ。
これに対し、高橋尚は、少し手元が狂えば長打される、スタンドインされる、そんな危うさを持っている。見る分にはこちらの方が面白いのだが、安定感では数段落ちる。しかし、高橋はこの日、黒田との投げ合いでモチベーションが高かったのだろう。集中力が持続した。2回以降はむしろ高橋の方が出来が良かった。黒田は5回2死、満塁の走者を背負ったが打者が高橋尚で事なきを得た。
高橋尚は、この日、彼を確実にとらえていたケンプに一発を浴びて、7回2失点で降板。黒田は6回以降、1安打されるものの危なげなかった。完投もできただろうが、8回で降りた。この日は、ラッセル・マーティンが2CS。走者を2度も消したことで、黒田をずいぶん楽にした。
高橋尚、7回105球被安打3(うち2塁打1、本塁打1)、5三振1四球、ゴロアウト4、フライアウト11。
黒田、8回112球被安打5(すべてシングル)、4三振1敬遠四球、ゴロアウト12、フライアウト6。
数字を見ても、二人の個性が際立っている、どちらの投手にとっても納得のいくマウンドだったのではないか。
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